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坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

済福寺 小坊主さっちゃんです。
本日もどうぞよろしくお願いいたします!
本日は、文化の日「自由と平和を愛し、文化をすすめる」日本国憲法の公布を記念した日です。
今日は「袈裟」についてお伝えしていきますね。
 
皆様、ご存知のようにお坊さんが身に着けているものを「袈裟(けさ)」と言います。
袈裟(けさ)とは、お坊さんが肩からかけている布のこと。
その昔、インドのお坊さんが身に着けていた布からはじまったと言われております。
その語源は サンスクリット語のカーシャーヤであり「赤褐色」という意味です。
 
昔、インドのお坊さんが身に着けていた袈裟は人々が捨て、
ボロボロになった長い布と短い布を繋ぎ合わせたものでした。
そんなボロボロの布を・・・と思われたと思います。
 
それには、このような理由があるのです。
お坊さんは欲の心を捨てることも修行であり、
贅沢なものを持つこと、
派手な衣を身に着けることを禁じられていました。
 
そうはいっても、裸でいるわけにはいかず、
身に着けるものは人々が捨てた布などをつなぎ合わせて身に着けていました。
 
そのうち、草や木の皮、金属のさびを使って布を染めるようになりました。
後に、仏教がインドから中国に伝わった頃には、
人々と区別する為の飾りをつけたものへと変化していきました。
 
そして、日本に伝わってからは、鮮やかな色の布も使われるようになりました。
やがて、袈裟の色は、宗派や使い道によってお坊さんの地位などを区別するためのものとなっています。
 
時に、私たちが使う「大袈裟」という言葉。
大袈裟とは「物事や話を事実以上に誇張する、必要以上に大きい様」のこと。
これは、袈裟の由来から考えてみると、本来の在り方、
役割から大きく離れ誤ってしまうと周りから、
からかわれたり、批判されることになるという戒めの言葉ではないかと思っております。
 
 
袈裟1つの由来を知ることで、より一層、身が引き締まる思いでございます。
 
では、本日は、これにて・・・
 
 
最後までお読み頂きまして有難うございます。
 
皆様のご家族のご健康とご多幸を
日々彦根大仏に心よりお祈りいたしております。
 
 
 
合掌   
彦根大仏 済福寺
小坊主 サっちゃん
 

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住職紹介


水谷 晴亮(みずたに せいりょう)
黄檗宗普渡山済福寺14代目住職
龍谷大学仏教学科卒業

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