お彼岸

皆様、さて、今日からお彼岸、皆様はご先祖のお墓にお参りはされましたでしょうか。

秋は9月の秋分の日を中日として前後3日間の計7日間が「お彼岸」の期間です。
よく昔から「暑さ寒さも彼岸まで」と言われていますが、
ちょうどこの頃を季節の変わり目として考えている方も多いでしょう。

彼岸とは仏教用語の「波(は)羅(ら)蜜(み)多(た)(到(とう)彼岸(ひがん))」からきています。
この「到彼岸」とは「此(し)岸」から「彼の岸」へ到達することを意味します。
「彼の岸」とは、煩悩、苦悩を超えた悟りの世界のことです。
そして煩悩にまみれ、苦悩に満ちた私たちの世界は「此岩(しがん)」といい、
娑婆(しゃば)の世界、つまりこの現代の世界を指します。
此岸から彼岸の間には108つの煩悩の川が流れており、108つの煩悩を捨て去った時、
悟りの世界である彼岸にたどり着くといわれています。

祝日に関する法律では、春分の日は「自然を讃(たた)え、生き物を慈(いつく)しむ日」であり、
秋分の日は、「祖先を敬い、亡くなった人たちを偲(しの)ぶ日」と定められています。
自然に対する感謝や祈りの念を抱くことがご先祖様に感謝する気持ちにもつながって
お彼岸はあの世へ行かれた私たちのご先祖様を尊び供養する大切な行事になりました。
21日は、中秋の名月ですね。満月で、時間が遅くなるほど、空は曇りがちとか。
空が曇らない間に早く見る事をお勧めいたします。
では、明日一日が貴方にとって良い日でありますように・・・・

合掌
彦根大仏 済福寺

住職

 

関連記事

住職紹介


水谷 晴亮(みずたに せいりょう)
黄檗宗普渡山済福寺14代目住職
龍谷大学仏教学科卒業

最新記事