春のお彼岸
皆様、ご無沙汰しております。
ご機嫌いかがでしょうか。
今日は「お彼岸」皆様は、ご先祖のお墓にはお参りなさいましたでしょうか。
少し、そのことについてお話いたします。
彼岸はもともと仏教における祭事であったものが、暦に記載されるようになって雑節となりました。
彼岸の間、各寺院では彼岸会の法要が行われます。
彼岸はサンスクリット語のpara(波羅)の訳で、「到彼岸」という語に由来しています。
生死輪廻の此岸に対してそれを解脱した悟りの境地(涅槃)の世界に至るという意味です。
この日、太陽が真西に沈むので、仏教の西方浄土説と結び付けたとされています。
また、昼と夜の長さが等しいので、仏教を尊ぶ中道の精神にかなったという説もあります。
仏教的色彩の濃い彼岸ですが、インドや中国にはみられない、日本独特のものといわれています。
彼岸会の始めは大同元年(806)、崇道天皇の霊を慰めるために行われたとか。
民間ではこの日、御萩(牡丹餅)・団子・のり巻き・稲荷寿司などを作り、
仏壇に供え、先祖の墓参りをする習慣があります。
彼岸の間、日によって供物を変える例も多い様です。
死者供養の山登りや、念仏行事、盆の先祖迎えに似た儀礼を行うところもあり、
また彼岸の中日に太陽を拝む太陽信仰など地域によって様々な特色があります。
来週、自坊のお彼岸の行事をいたします。
皆様、是非お参りにいらしてくださいませ。
合掌
彦根大仏 済福寺
住職